宮古島に降り立った瞬間、空気が変わる。
うまく説明できない。でも、毎回そう感じる。那覇の空気とも違う。本州とはまったく違う。飛行機を降りた瞬間に、体が何かを感じとる。「あ、ここは違う場所だ」と。
22年間、受験の現場にいて思うこと
ぼくは22年間、中学・高校受験の指導をしてきた。
毎年10月から2月にかけては、子どもたちのプレッシャーをそのまま受け取り続ける日々だ。合格の喜びも不合格の涙も、全部こちらに届く。それがこの仕事のやりがいでもある。でも、消耗することも正直ある。
だから毎年、夏になると宮古島に行く。12年、7回。毎回同じ島に行く。
飽きないかと聞かれる。飽きない。むしろ、「また来てよかった」とだけ思う。
宮古島で起きること
電車がない。
これだけで、かなり違う。都会に住んでいると、電車の時刻、乗り換え、混雑、騒音、それが当たり前になっている。意識していなくても、ずっと気を張っている。
宮古島にはそれがない。レンタカーを借りて、好きな時間に、好きな場所へ行く。渋滞もほとんどない。信号待ちで見える景色が、もう海だったりする。
料理も安い。沖縄そば、海鮮、島の定食屋。東京の半額以下で、おいしいものが食べられる。財布を気にせず食べられるのが、地味にストレス軽減になっている。
子どもが変わる
最初に子どもを連れて行ったとき、与那覇前浜ビーチで海を見た子どもが、言葉を失った。
「東洋一美しいビーチ」と言われているが、大げさじゃない。7kmの白い砂浜と、エメラルドグリーンの透明な海。本物の海を初めて見た子どもが、ただ立ち尽くした。
あの顔を見た瞬間、「来てよかった」と思った。
普段はゲームや動画を手放さない子どもが、宮古島では自分から「海行きたい」と言う。画面より、海の方が面白いからだ。そりゃそうだ、と思う。
何が回復するのか
「リフレッシュ」という言葉は使いたくない。もっと具体的なことが起きている。
ぼくの場合、宮古島にいる3〜4日間、「次の予定」を考えなくなる。今日の夕飯どこにするか、明日どのビーチに行くか。それしか考えない。
日常では常に先を読んで動いている。受験の仕事は特にそうだ。1年後、2年後を見ながら今を動かす。それ自体は好きな仕事なのだが、頭が休まらない。
宮古島では、今日のことしか考えられない。島がそうさせる。
12年通って確信したこと
何度行っても、与那覇前浜の海の青さに驚く。慣れない。
渡口の浜は、人が少なくて静かで、波が穏やかで、子どもを連れて行くたびに「ここでいい」と思う。
17ENDでは、飛行機が海すれすれに降りてくる。初めて見た時、子どもが「本物?」と聞いてきた。本物だ。
12年通って確信したのは、「疲れた時こそ、宮古島に行くべきだ」ということだ。
元気な時に行く旅行と、疲れた時に行く旅行は、質が違う。消耗した状態で行くほど、宮古島の回復力を感じる。
あなたに伝えたいこと
日々の仕事、育児、受験のこと。疲れているなら、一度だけ宮古島に行ってみてほしい。
「宮古島ってどうなの?」と思っているなら、一度で十分わかる。
夏休みのホテルは早く埋まる。思い立ったら、まず宿だけ押さえてほしい。
